編集後記(2000年 6月17日号)


【No.0312】 このコーナーは「週刊ゆたんぽ」をパクって作られています。


 挑戦者現る! さぁ今後はどうなる、編集後記界のライジングサン(誤)。

「三題噺2000」 〜第4回’〜 作:Rokky

今回のお題:「ドジョウ」
「左ハイキック」
「渕」

 あるコンビニの休憩室、朝番のフリーター青年二人の会話。 田中は国立大学卒であるが就職が決まらず、2年もコンビニでバイトしている。 山下は私立大学卒で同じく就職が決まっていない。 公務員試験を受けるため、アルバイトしながら勉強中。 (あくまで設定はフィクションです)

田中
昨日の K-1 はすごかったなー。
山下
K-1 って CPU のことか?
田中
それは K6-2 だろ。 格闘技だよ。 佐竹とかアーネスト・ホーストとかが出てるやつ。
山下
あー、それね。 昨日テレビでやってたよ。 なんか黒人がキックしただけで白人が気絶した所は見た。
田中
普通蹴りではダウンさせるの難しいぞ。 大体 KO 技といえば「かかと落とし」だよ。
「ドジョウ」
「左ハイキック」
「渕」
山下
そうか。 でもすごいよなー。 あの外国人選手、「11PM」よろしく、左へ右へ大また開きのハイキック連発してるんだもんな。 だけどさ、右利きの選手が左ハイキックかますのは難しくねえか?
田中
そうだな。 パンチは別だけど。 キックは右利きなら右が多いな。 そういう所で突然左のかかと落としで KO させたりするんだよ。 右ばっかりの攻めだったら、相手もその側を防御に集中するじゃん。
山下
そーだな。 そういう心理戦も結構見てるものにとってはおもしろかったりするんだろうけど。 格闘技で心理戦といえば、漫画の「ドラゴンボール」なんかは典型じゃねーの?
田中
鋭いな。 あれ、戦いの中に回想シーン半分入ってるし、攻撃すりゃいいものの「おまえはもう死んでいる」とかいって心から攻撃してるし。
山下
それは「北斗の拳」だろ。 そんなんじゃなくて、「フリーザ、これで最後だ」とか言っときながら、攻撃までに実質 30分費やす孫悟空の戦い方が、まさに「心理戦」だ、といってるんじゃないか。
田中
そんなことほざかれている間に、フリーザも隙突いて攻撃すりゃいいもののねー。
山下
まぁ、格闘技の元祖はあのアニメだろう。 天下一武道会は典型だ。 今の「K-1」と似てる所が多いし。 唯一違うところは、ありとあらゆる自然を破壊し尽くしたことだな。
田中
マジュニア編では、パパイヤ島の木々や建物、岩山とか全部壊してたな。
「ドジョウ」
「左ハイキック」
「渕」
山下
よく知ってるなー。 あれだけ痛めつけられたら、土壌とか全部ダメになってるだろうな。 木々も生育する環境じゃねーだろ。
田中
それ以来、その島は登場してないしね。 荒地そのものだな。 似たような島が日本にも実在しねーか。
山下
香川県の豊島のことか?
田中
そう。 あそこは産業廃棄物の不法投棄で、島自体の「環境汚染」が問題だった。
山下
この前、産業廃棄物撤去の方針を県が発表したよね。 それが決まるまで長かったらしいよ。 ドラゴンボール以上の心理戦が 20年以上続いたらしい。
田中
その心理戦にマスコミの味方をつけた豊島住民が勝ちをおさめたわけだ。
「ドジョウ」
「左ハイキック」
「渕」
山下
最初は県も見向きしなかったみたいだけど、徐々にに追い詰められて「場外負け」といったところだな。
田中
権力も何もない住民にとっては嬉しかったに違いないだろう。 「根気強くやれば願いは叶う」っていう教訓も出来たし。
山下
ほんと、ドラゴンボール並みの長いストーリーだよ。 鳥山明がこの話もとに漫画作れば、長いことメシ食えるぞ。
田中
喜んで豊島に行くだろうな。 「その話いただき」って。
山下
…さ、仕事、仕事。


●総評

 いきなりボケから始まるか(笑)。 ツカミをちらっと見てあっちゃ〜(死語)と思ったんだけど、社会派の Rokky 氏らしく、最後は産廃問題で締めてくれました。 で、豊島と K-1 は関係があるの? <よく読みなさい

 みなさんも三題噺に挑戦してみませんか。 福澤が挑戦したのと同じお題でもいいし、別のお題を希望してもかまいません。 こんなヤツよりオレの方が文才あるもんね、という人は同じお題に挑戦するといいでしょう。 作品は必ず掲載しますので、ぜひ 1度挑戦してみて下さい。 そのためにもみなさん、お題の投票をよろしくね。

 最後に。 オレのどっちが面白かった?(聞かない約束)