編集後記(2001年10月19日号)


【No.0465】 このコーナーは「週刊ゆたんぽ」をパクって作られています。


 本日号はやたら季節を感じさせる作りになっております(無意味)。

●ある店の風景(1)

 あぁしんどい(ため息から始まる斬新なオープニング)。 先日さんがいきなり店のバイト辞めるなんて言い出してくれちゃって、オレにもしっかりツケが回ってきた。 ったくもう、トラブルメーカーは最後までこうなんだよなぁ。 もっと早く辞めてくれてもよかったのに(今日の暴言)。

 なもんで、水曜日は家庭教師の後で店に直行するハメに。 ただでさえ必ず閉店まで勤務(〜午前 2時)なのが週 1日増えたし、店長がなかなか秋風邪を治してくれなくって平均 2時間残業。 そりゃカネになるのでイヤだとは言わないが、店の存続がオレにかかってる今の状況はちょっと異常。 しかしなかなか後継者が育たず、ただ苦悩するうち 5度目の冬を迎えようとしているのであった。

 一昨日の話。 やはり終わったのは午前 4時だったんだけど、家のビールを切らしていてさぁどうしようということになってしまった。 いつもなら店長を引きずってファミレスへ行くのだがあの体調とフトコロ具合ではちょっとね。 しかもオーナーさんの小言が延々と続いていたし(笑)。 「この時間に酒売ってるコンビニってどこですか?」程度に話を振り、さっさと退散しようとした。 が。

「うちの冷蔵庫に 1本冷えてるからおいで」
オレ「あっいや、オレしこたま飲みますよ」
「私は家では飲まないから」
オレ「いやー、500ml が 2本くらいあれば嬉しいんですけどね」
「今日お試し用に届いたばかりの新しい発泡酒だよ」
オレ「でっでもね、くーっと飲むと味なんかわかりませんよ」
「まぁいいからいいから」

 連行された(爆笑)。 一刻も早く買って帰って飲みたいのにー。 新発売の「白麒麟」のほか、偶然「マグナムドライ」も冷えていて収穫は 2本だったのだがね。 こんな人の下でオレは 5年も頑張ってるんだなー、としみじみ思いつつ白麒麟を一気に飲み干した。 駅前で自動販売機が動き始める頃のことであった。

●さぁーて、初戦のスワローズは

石井ピン((c)久米宏

●ある店の風景(2)

 うちの居酒屋ではこの秋から餃子に力を入れている。 焼き鳥屋なんだから別にそんなところで頑張らなくてもと思うのだが。 親会社のやることは全くもってわからんわ、包丁を握れる人間が一体何人いるんだか。 …ともかく厨房に餃子焼きマシーンがやってきた。

 そいつは馬鹿でかくて高額で邪魔すぎることを除けば割と役に立つ。 まだ扱いに慣れないスタッフが多いが、鋼鉄プレートだからよく焼いておきさえすればチョロいもんよ。 つまりは中華鍋と同じ理屈ね。 焦げついても水を差してから焼き直せばいいし、油を引くタイミングは直前でうんぬんかんぬん。 いつしかオレの肩書きは「餃子の先生」になっていた。

 複雑な気分。 <わかる人にはわかるネタ

●ある店の風景(3)

 ○○めぐみ様 10名 22:00〜」という予約メモがあった。 何だか違和感があるなぁと気づいたあなたは大したもの。 窓の外では夜明けが近いので答えをすぐ言っちゃうけど(笑)、フルネームで予約をする人は珍しい。 電話番号も控えるんだし、特に女の人が幹事だと。

 22時になっても○○さんらしき人は来ない。 忙しくなるだろうから真里っぺに残ってもらったのになぁ。 その時やってきたのは近くの工場に勤める愛想の悪いオッチャン。 何も言わずに予約席の方へ歩いていき、店長と話をしている。 あの人って○○さんて名前だっけ?

 あ。 「ご予約の○○めぐみ様ですか?」なんて聞けない(爆笑)。 もし本当にそうだとしても聞けるわけがない。 あだ名は「メグ」に違いない(爆笑)。

 ご一行(♂5 ♀5)は 30分も遅れて来店した。 しかもひどくタチが悪い。 普通の客ならオレが出ていって雰囲気を変えてやるのだが、オレよりひとつ年下の同窓会らしいので顔を出したくない(笑)。 吹奏楽の後輩も 3人いるし。 真里っぺを帰らせてしまっていたので、応対は全部岡村くん(仮)に任せた。 結果 2分に 1度呼び鈴を鳴らされ(笑)、彼はそのたびウンザリ顔で戻ってきた。

 閉店時刻になっても帰ろうとしないので、そろそろ福澤先輩が登場しなきゃ。 昔は副部長として指揮台に上がってびしばし指導してたからなぁ。 満を持して登場すると歓声が上がる(うっしっし)。 面識あるのは女のコばかりなので、男どもは引きまくっていた(笑)。

 何年ぶりかなぁ、フルートのチーちゃん(つまり我が後輩)。 サックスの祐実ちゃん(仮)とめぐみ(ともにぽんた氏の後輩)。 同級生くんの妹いくえはケバくなってるし。 あと 1人女のコの名前がわからなかったが、苗字が○○さんである可能性は低いだろう。

 あ。

 「ところで○○さんて誰?」と聞くと、予想通りめぐみが手を挙げた。 やっぱり結婚してたのかー。 同窓会だから、フルネームで予約しないと誰だかわかんないわけだ。 そうかそうか。

 話には続きがあった。 そのいくえの兄くんと、めぐみの姉でこれまたオレと同級生さとみが結婚したらしい。 んまー知らなかった。 さとみは家が近くで昔は遊びに来たこともあるけどすっかり浦島太郎。 姉妹のお母さんも常連客だったのだが最近は来てくれなくて、ぜーんぜん情報が入らないもんなぁ。

 ぎりぎりまで客席に顔を出さなかったのは、鬼軍曹の後輩が自分より立派な人間に育ってたら恥ずかしいからでもあった。 世間から一流と呼んでもらえる大学に入った人間が、こんな店で 5年もバイトしてるなんて。 いやもちろん、みんなには立派になってほしいと思ってるよ。 だけどさ、跳び箱タレント扱いは辛いもんなぁ(笑)。 あと数日で霜降(そうこう)、秋もいよいよ終わりです。