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8日、午前 7時スタート。 今日は縦走ルートで、まずは爺ヶ岳南峰をめざす。 宿では 4℃くらいだったが、道にはしっかり霜柱ができていた。 久しぶりに見た。 この後運のいいことにライチョウを発見、逃げないのでばしばし写真を撮った。
爺ヶ岳中峰が 2670m、その後下って冷池山荘(つめたいけさんそう)が 2387m。 2時間30分で 220m 登って 283m 下る。 ここからまた 600m 登るのか、あああ。 冷池山荘で衣類などを預け、水のボトルも 2本置いてきちゃう。 これは結果として敗着。
鹿島槍南峰までも縦走ルートなのだが、刃の欠けた包丁の上を行くようなものでひたすら登り。 右膝はしっかり痛い。 体力は大丈夫だろうが、こんな膝でこれだけ下るのかと考えたらぞっとする。 途中のピーク、布引岳(2683m)で荷物を降ろしストレッチ大休憩。
冷池山荘から 2時間20分、正午過ぎに山頂に到着。 北を見れば鹿島槍北峰や白馬岳方面、西を見れば立山連峰、南東には八ヶ岳や富士山まで見えてしまうのである。 いろいろありすぎてかえってよくわからない。 むしろ寒い。 種池山荘で作ってもらったちらし弁当を食べるが水が少ない。
ここからが試練。 山荘まで 2時間10分、登りとほぼ同じ時間をかけて下る。 母が自身のために買ったストックを分捕り、よっこらしょを連発しながら。 中高年の集団に何組抜かれたことか。 まいっか、山荘へ無事たどり着きビールで乾杯。 500ml のスーパードライが 700円、山小屋価格としては安い。
冷池山荘は割と普通の山小屋であった。 夕食が前夜のものから エビフライ→鶏の照り焼き だけの違いだったことと、トイレの汚物入れにフタがなかったことくらい。 でも木々の間にあるので景色が悪く、夜半ごろから雨が降ってきたので明朝の御来光は拝めそうにない。 がっくし。
9日午前 6時、小雨の中下山開始。 もう山頂は雨雲に隠れて見えない。 赤岩尾根はあまり安全なルートでもなくて、ストラップのついたストックを持っていないと危険かも。 雨だったし。 下っていくペースもすごくて、なだらかな長い道があったら迷わずそっちを選ぶ。
約 3時間後、砂防ダムのある西俣出合に到着、もう心配はない。 工事用車輌が通っていた砂利道をてくてくと歩く。 距離は長かったが、それまでの下りに比べればずっと楽。 45分で大谷原(標高 1132m)に到着、お疲れさまでした。
翌朝、5.6km の道のりを2時間と少しで下る。 雨ヶ池越というサミットもあって下りっぱなしではなかったが、ちょうど適当な道だったね。 筋肉痛にならなかったし(そういう基準)。
参考までに述べておくと、久住山は「主峰」だが「最高峰」ではない。 最高峰は中岳という名で、標高 1791m なのだ(九州最高峰)。 母は石鎚山(四国最高峰)でも頂上の岩ひとつ登れなかったそうだし(笑)、なーんか妙な気分。
翌朝もしっかり御来光を拝み(出遅れた)、下りはじめる。 山形での滞在時間を増やすためになるべく早く下山したい。 だが下りは登りと違うルートのため、標高差が大きい(約 1000m)。 この下りは赤岳の時よりきつかった。 特にきつかったのは沢下り。 水が表面を流れる岩の上を歩くのは至難の業である。 これこそ落ちたら病院直行。
午前9時半頃湯殿山神社に到着。 またまた泣きながら \1500 を祓い(間違い)、神社の中へ。 そこで我々が見たものは! 次週へ続く(なぜ)。
山形駅に着いたのは正午過ぎ。 帰りの新幹線は 16:44 発なのでたっぷり時間がある。 そうだ、もう1ヶ所観光地をまわってこよう。 標高差約 1000m を下って膝ががくがくの一家が選んだ観光地とは…立石寺だった(爆笑)。
翌日午前 5時に朝食。 午前 6時登頂開始、ベストな時間である。
とりあえず硫黄岳(標高 2760m)を目指すが、途中で雨が降り始めてしまった。 慌てて合羽を出そうとするが荷物の奥の方なのでとりあえず傘をさす。 …何だ、これくらいの山道なら傘のほうが便利だ。 これは使える。
硫黄岳頂上付近で縦走路と合流する。 縦走路を歩くのは山歩きで最も楽しい。 適度に下りがあり見晴らしもよく、なぜか気分も良くなってしまうのだ。 ただ、突風が吹くとえらいこっちゃ。
縦走路の次のピークは横岳である。 難なく主峰奥ノ院(標高 2795m)に登ってしまった。 ところが突然縦走路は包丁の背を行くような状態になる。 右を見れば茅野の墓場、左を見れば清里の墓場といった感じだ。 一枚岩に梯子や鎖がワイヤーで結びつけてあるという頼りない一本道の連続で、今から思うとぞっとする。
一気に下ると、標高 2700m 付近から最後のスパート。 標高差 200m の壁は平均斜度 30°くらいだろうか、母は完全にバテてしまった。 私は余力が残っていたのだが、岩がごろごろしていて大変登りにくい。 ここを下るのはもっと危険だろう。
その日の宿は赤岳頂上小屋。 文字通り頂上にある。 水の無駄遣いはあかんでー。
翌朝、いつものように御来光を拝む。 写真ばちばちとってやった。 スキャナないけど。
昨日に引き続き梯子や鎖の続く道を下る。 道が続くというよりは鎖が続くといった感じだろうか。 この道が下りでよかった。 …いや、こうも急斜面が続くと割と軽量な私でも膝ががくがくになる。 沢づたいの緩い下りの2時間がこんなにも長かったことはなかった。
高速道路をすっ飛ばし、京都に着いたのが午後4時。 食事をしてから父と別れ(単身赴任先なのだ)、新幹線を探して飛び乗る。 自宅へ駆け込み、倒れ込む間もなく時計を見ると午後7時52分。
やった、「めちゃイケ」に間に合ったよ。 …かなり奇跡かもしれない。
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