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「特別急行」を考える


最終更新: 2001年 1月13日


●大きく右へ倣え

 今、日本全国に「特急」と呼ばれる列車は何種類あるのだろうか。 ここでは JR に限って論じてみたい。 今数えてみたところ、新幹線を除いても 125種類。 いつの間にこんなに多くなったのだろう。

 「特急」の訳は Limited Express である。 限定された、特別のという意味が読み取れる。 しかしどうだろう、近年は猫も杓子も特急である。 「急行」と名のつく列車はこぞって格上げまたは格下げされ、いよいよ絶滅まで秒読みの段階に入ってきた。 つまり特急は特別ではなくて、急行が特別なのである。 何のこっちゃ。

 何かとチヤホヤされてきた特急だが、どうも最近「特別」じゃない輩が目についてしょうがない。 時刻設定も車内設備も快速列車あたりと大差ない「新特急なんとか」、ただ新しければいいと思ってる「スーパーなんとか」、通勤ライナーとどこが違うんだろう「ホームタウンなんとか」など、枚挙にいとまがない。

 昔の特急は確かにすごかった。 といっても当時の話だが、群を抜いてぶっちぎりに速い列車とか、ホテルかと見紛うばかりの豪華列車とか、何かしら「特別」と呼ばれるにふさわしい理由があったように思う。 いやオレは実はそんな昔のことは知らないのだが、新しい特急が誕生するたびにそういう話題ができたのではなかろうか。

 現状を見てみると、都市間連絡の優等列車はみな「特急」である。 趣旨からすれば、「海峡」「マリンライナー」あたりは快速だがそちらに近い。 本来あるべき呼称の「急行」はもはやないに等しい。 そりゃ昔の水準からすれば「特別急行」なのだろうが、時代は確かに移り変わっており、そろそろ考え直した方がいいのではないだろうか。

●くたばれヘボ特急

 ここにひとつの提案を示します。 特別でない特急は「急行」に成り下がれと。 …さすがにそれは無理な話なので、「特急」の呼称を「急行」に変更する、というのはいかがでしょう。

 具体的には。 全国的に進んでいる「急行」の統廃合を終わらせたのち、大多数の特急を「急行」という呼称で扱います。 料金体系などは基本的に現行のままで。 やや高いふしもあるので、この機会に見直すのもいいかもしれません。 どうしても現行特急の格には及ばない「急行」は、「新しい急行」に準ずるという意味で「準急」とします。

 「特急」の呼称は、本当に特別な列車にのみ認めることにします。 「特急審議委員会」でも作って(笑)。 料金は現行でもよし、設定次第では高くなってもやむなしですかね。 ただ全車指定席になれば、特別な発券設備はいらないことになります。

 では以下に凡例を示します。 我が街を通る列車が格下げになったからって怒らないように。

「特急」のまま存続新幹線、「スーパー北斗」「スーパーおおぞら」「サンダーバード」「はくたか」「つばめ」「北斗星」「トワイライトエクスプレス」「カシオペア」
「準急」に格下げ新特急、房総特急、丹後特急、現行の急行
「快速」に格下げ「ビバあいづ」「かすが」「つやま」
「急行」に変更上記以外大多数の特急、寝台特急、夜行急行

 特別料金を値上げしろという意味ではありません念のため。 大して特別でもない列車にはそれなりの扱いをさせてもらいますよ、ということです。 だって特別じゃないんだもん(笑)。

 書きませんでしたが、快速「海峡」は新しい急行に相当するでしょう。 また、快速「マリンライナー」「ばんだい」は新しい準急くらいにはなるでしょうが、生活の足となっているので反対が大きいかもしれません。

 つまり、「特急」は最優等列車、「急行」は都市間連絡、「準急」は急行に準ずるもの、「快速」は都市部のサービス向上、と棲み分けをはっきりさせるわけです。 トッキュウという響きが快いのはもはや地元の人だけ。 わかりやすさの点で名より実を取りましょう。


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